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  • 2019/02/12
  • カスタマーサクセス

サブスクリプションモデルとマーケティング視点は相性が良い!

個人的な見解で言うと、マーケティングの活動目的は「その商品サービスを買って、幸せになる人を探す行為」だと思う。実際にはいろんな文献で、マーケティングの定義はされているが、置かれた環境や個人の感じ方でその定義が一定ではない。

 

 

一方営業は、普通に考えると「売る」という行為、商品サービスを提供する側からの視点でのミッションであり、活動であり一派的には受注という結実がゴールになると思う。(もちろんアカウントマネジメントという観点においては、納品そして入金までということになると思うが、そのあたりは企業においてのミッションの持ち方で異なる)

 

 

マーケティングには、売り手だけでなく、買い手も含めた双方の経済合理性そして満足度における視点が重要で、それを実現できる関係機会の構築が目的になるのだと思う。長年やっているとこれはもう哲学みたいなもので、例えばフルコミッションで一度だけで取引が終わるような営業ミッションをもった営業マンは当然ながら、どんな相手でも受注することだけが目的になりがちになる。その対価として商品サービスを提供している側から報酬を受け取るのだから当たり前だ。

また継続性が前提のビジネスモデルでも、営業組織の場合は必ず、期限のついた受注売上目標があるため、その設定された期間に受注することが多くの営業マンの目的になる。その期間の業績で評価され、自分の報酬や昇格機会などが決まっていくのだからこれも当然なことだ。

 

 

昨今はやりのサブスクリプション(以下サブスク)モデル。継続課金型の料金体系をとる商品サービスである。SaaS系などIT系の会社にもこのモデルで新しい事業及び収益機会へのチャレンジする企業は多い。このモデルはサービス契約が続くことが前提であれば、事業の将来価値が図りやすく、IPOモデルにもなりやすい。DCFの算定に実現性の高さの裏付けが付きやすく、株価のバリエーションも高めになる。そしてこのモデルは間違いなくマーケティング的な思想や哲学と相性が良い。

 

 

なぜならば多くの先行投資的な予算や活動により、やっと受注してもその顧客から投資回収するには、ある程度の期間契約を継続が前提となるからだ。一部の企業では、契約時に最低1年間のしばりを設けているが、基本的には顧客がそのサービスの価値を感じなくなったら、いつでも解約できるのが原則だからだ。もちろん受注してサービス提供をスタートした後に、顧客の成功確率を上げるためにカスタマーサクセス的な対応や、サービスをバージョンアップしていく努力が必要なことは言うまでもない。

 

 

だがそもそもその商品サービスに、本当に適合した顧客であるか、またタイミングであったか、顧客側にちゃんとそれを活かせる環境や文化があるかなどが導入時にとても重要になる。こういった状況の中で、短期業績や売り切りタイプの思想や営業哲学で営業活動を行うとどうなるだろう。顧客とそのサービスとの親和性が、今高くなくとも営業力で受注してしまう(それはそれですごい事だが)。当然受注後サービスがスタートしてもその商品サービスを活かせず、価値を感じられない可能性が高くなる。そしてどこかのタイミングで解約になる。新規のお客様を1件受注するのにはそれなりにパワーがかかる。

 

 

一般的には既存顧客から受注する10倍のコストがかかると言われている。そういったコストを回収できずに終わってしまう。そして一度解約になった顧客が再契約する可能性は非常に低い。ある意味、生涯顧客価値を自ら最短にして破棄してしまうことになる。

サブスクモデルにおいてインサイドセールスで1社1社のアプローチをするときにも、「本当にこの商品サービスを導入することでこの顧客は幸せになるのか?」「この商品サービスを活かせる環境はそろっているのか、もしくはそれを補うことが出来るのか?」など、マーケティング的なwinwinな長期視点を持つことが重要となる。言い方を変えればよりマーケティング視点を持ったインサイドセールスは、サブスクモデルと相性がよいのである。

記事を書いた人

萩原張広